靴擦れ・マメは白山ジオトレイルで多くの選手を悩ますものの1つ。

靴擦れは、靴やソックスと皮膚が擦れることによって、真皮と表皮の間に水脹れができてしまう現象です。

靴擦れ発生するメカニズムについて 皮膚の解剖学からの考察

足をドライに保つ

足が濡れた状態が続くと靴擦れがより起きやすくなってしまいます。
そのため、靴の中をなるべく乾いた状態にするのが望ましいです。

濡れた状態で走り続けた足
  • 靴下は水分を含みにくい速乾性素材で薄手のものを選ぶ
    摩擦軽減のため薄手2枚重ねにする選手も。
  • びしょびしょの場合は靴下を絞る。
  • 濡れた靴・ソックスはゴール後に洗い、しっかり乾かす。

靴擦れ防止クリーム

ガーニーグー」「プロテクトJ1」などの靴擦れ防止クリームを使用することで、皮膚が水分を含みにくくなり、皮膚表面の摩擦を軽減してくれます。

丁寧に歩き、皮膚に負荷を掛けない

急な斜面など歩きにくいところでも丁寧に歩くことで、靴の中で皮膚に負担がかかるのを軽減し、靴擦れを避けることができます。
「何十キロも進むのに一歩一歩を丁寧に歩けない」という方もいますが、何十キロも進むからこそ丁寧に足をつきトラブルを予防するという心構えが必要ではないでしょうか。

テーピングや保護パッドによる予防

靴擦れしそうな部分をあらかじめ保護しておく方法もあります。

しかし、足の指の場合、テープが隣の指と擦れる原因になることもあるので使い所には注意が必要です。 指同士が擦れないよう5本指ソックスを使用する選手もいます。

靴の中に小石が入った場合は、すぐに出す。

小石などが入るのを防ぐため、ゲイターを利用する選手もいます。

足に合う靴を選び、きちんと靴ひもを調整する

当たり前ですが足に合う靴をきちんと選び、レース中も随時、靴ひもを調整する。

シューズのひもが緩くて、シューズの中で足が動いてしまうと靴擦れになりやすいです。
足の甲の部分がフィットするようにすれば足が靴の中で動きにくくなります。

足のむくみ

ステージレースのように長距離を何日も走っていると足がむくむことがあります。

普段はちょうど良いサイズのシューズでも足が当たって擦れ、靴擦れに繋がることがあります。 そのためステージレースでは、1〜2サイズ大きめのシューズを履く方もいらっしゃいます。

靴擦れができてからでは遅い

一度、靴擦れになってしまうと、処置をしてもレース中に改善することはありません。
距離も長く、複数日にまたがるレースなので、基本的に悪化するだけです。

一歩一歩が痛みをともないペースも上がらず、ゴールまでの長い道のりが辛い時間になってしまいます。

水疱が潰れる(または処置で意図的に水を抜く)ことで、細菌が入りやすくなります。そこから感染症になった選手もおり、軽視できません。

まずはしっかり事前の対策を。
フットケアがレースの結果と楽しさ(苦痛)を左右します。