ステージレースやトレイルランニングのレースでは、トップ選手も含め、胃腸の不調になる選手が多いです。
それには血流の配分が関係しています。

レース中は限りある血流を3つのシステムが取り合っています(基礎代謝は別として)。

  • 足を動かすための筋骨格系
  • 栄養補給をするための消化器系
  • 皮膚を冷やすシステム

どれかに配分される血流量が増えると、ほかに配分される血流が低下し、その結果、その系・システムの機能が低下します。この3つが連動していることを意識して行動を。

脱水により血液(内の水分)の全体量が減ってしまうこともあります。

レース中の血流分布イメージ
レース中の血流分布イメージ

例えば、 暑く、吐き気がする(食べれない)場合は、ペースを落とす。
=気温はコントロールできない、食べない・飲まないとバテる。

暑熱順化適切な水分補給方法を事前のトレーニングできちんと試しておくとともに、その日の天気予報やコースの地形を見て、走るペースや食べるタイミングを調整することで不調を減らせるかもしれません。

また、レース中、炭水化物をこまめに摂取することは胃腸障害の予防策になるという報告もあります。[7]

レースでの現実的なカロリー摂取、体調に合わせた補給は「食べる」のページで解説しています。

参考文献
[7] Costa R.J.S. Systematic review: exercise-induced gastrointestinal syndrome-implications for health and intestinal disease. Alimentary Pharmacology & Therapeutics. 2017;46:246–265.