エネルギーが消費量>摂取量になっても数日であれば神経質になる必要はないですが、ステージレースでは翌日へ向けての回復も重要です。

運動後30分以内がゴールデンタイム

筋グリコーゲンの回復と筋肉疲労を回復させるために糖質とタンパク質を。
体重1kgあたり「1.0~1.2gの炭水化物」と「0.3~0.4gのタンパク質」 [8]

軽く、けど楽しく

食事は楽しみであり、モチベーションを上げるきっかけにもなります。

カレー味など食欲をそそるもの、行動食も含め自分のテンションがあがるもの、食べ慣れた好物を忍ばせておくのも一策です。

五味(甘さ・酸 っぱさ・辛さ・苦 さ・塩からさ)を意識すると飽きずに食べられるかもしれません。

軽さとカロリーだけを突き詰めて、疲れた1日の最後に美味しくなさそうに食べている選手を見かけます、、、。

胃腸に優しいものも入れておく

疲労や胃腸の不調により、キャンプ地で食事が十分に摂れなくなる選手が毎年いらっしゃいます。 疲れていても食べやすいものを用意しておくことをオススメします。

レトルトや缶詰はガマンして置いていく

レトルトや缶詰など水分を多く含むものは、体力に自信がある人以外はやめておきましょう。 (山で食べるレトルトや缶詰は美味しいんですけどね!)
3日分の食料はなかなかの量・重さ、ほかの美味しいものを探しましょう。

  • パスタソースはレトルトの代わりに→トマト系やクリーム系の粉末スープで代用
  • タンパク質のおかず→ジャーキー、さきいか、「鮭とば」など魚介系のジャーキーを、ご飯や麺と一緒にお湯で戻す
  • フリーズドライには、カレーや「やわらか牛肉の卵とじ」などもあります。色々探してみましょう。

食料パッケージの工夫と注意

  • 食料の余計な包装は自宅で捨てておく。
  • 個包装まで全て開封して軽量化するのは個人の判断で。土砂降りのなか走ることもあるので濡れるリスクとのバランスを。
  • 行動食は個包装の方がポケットなどに入れておけて補給しやすい。
  • 包装の角が尖っていると、ペラペラの防水パックライナーの場合、穴が開くので丸く切り落としましょう。

余談。バックパックから感じる寂しさ

白山ジオトレイルの7日間部門に参加した選手が、こんなふうにおっしゃっていました。

「5日目、6日目になってくると、
バックパックの中の食料が減ってきて、背負い心地も明らかに軽くなって、
もうすぐこのレースが終わってしまうだなぁ〜と、寂しさを感じるんですよね」と。

それくらい食料は荷物の中で存在感があります。

参考文献

[8] Beelen M. Nutritional strategies to promote postexercise recovery. International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism. 2010;20(6):515–532.